「感動と絶望と」

  オバマさんという傑出した逸材が大統領に選出された。彼は選挙を勝ち抜きながら、驕りと怠慢、腐敗と退廃、欺瞞と偽りに汚染され希望を失った人々に変化と脱却の勇気を訴えて、絶望の淵を彷徨っていた人々の心に希望と感動を呼び起こした。その感動のうねりが国中はもとより海外からも押し寄せて、首都ワシントンを埋め尽くし共に感動し歓喜し涙した光景は最近のトップニュースであった。

  その光景は世界中を駆け巡り、遍く感動を与え、改めてアメリカという国の素晴らしさと強さを見せ付けてくれた。ひるがえってわが国の現状は目を覆いたくなる程の惨状である、まさに亡国の感以外は何もなく、吐き出したくなるような嫌悪感に襲われるのは、私だけではないはずだが、絶望のるつぼに首まで漬かって、体はおろか心まで滲み込んでしまった国民には、ただ他国の出来事に羨望の眼を向ける事ぐらいしか出来ないのだ。かつて占領軍総司令官マッカーサーが、マドロスパイプをくわえて颯爽とタラップを降り立った時のように。

2009年01月22日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「民主主義の危機」

  おもわずそう呟いてしまうような昨今の状態である、いや危機と言うと本来良かったものが悪い状況になったとの解釈になるが、最近の世界中の先進国と言われる民主国家が、全て同じような状況と問題を抱えるに至っては欠陥と言うべきなのかもしれない。もちろんその問題は今までも論議尽くされて、尚解決されずに残っているのだとも言えるが。民主主義自体は、現在考えられる政治体制として理想に近いものであることに疑念はない筈だとすると、やはり運用する人間達によりその理念が崩され曲解され都合良く利用されて来たからだと理解するしかない。つまりは多数が最良の政治家を選ぶ過程が正しく機能していないに他ならない。しかし先般のアメリカ大統領選挙に見られた底辺庶民の改革を望む熱気とパワーは、リンカーンの時代の純粋な民主理念に立ち戻ったかとさえ感じた。やはりアメリカは素晴らしいパワーと可能性を持ち続けていたのだ。今の無気力な日本人にはこの熱気とパワーを見習い、政治を今自分が変えなければこの日本の崩壊を食い止められないのだと、強く強く言い聞かせなければならない時であろう。

2008年11月30日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「心の時代」

  今ほど「心」が行動を左右する時代はなかったかと思われる。それは人心を惑わす情報が簡単に手に入るというより襲い掛かり、錯綜して渦となり、人々を呑み込み翻弄しているかに見えるからだ。

  最近良く使われる、英語の「マインド」というと何かしら特に軽薄さを感じ、惑わされ浮ついた人心を象徴しているかに聞こえるのは私だけだろうか。今その「マインド」に左右されて世界的恐慌が起ころうとしているが、もともと浮ついた情報に踊らされてきた付けが回って来たに過ぎないのだが。実体のない経済を弄び、虚構に喜び踊った付けである。そして大半の人々が、此処に至っても其のことに気付かずにいることは恐ろしいことである。 では何事にも惑わされない強い心とは、どうすれば手に入れられるのか。「健全な心は健全な肉体に宿る」と子供の頃に良く言い聞かされたものだが、健全な体でなくても、いや健全でないからこそ強く崇高な心を持っている多くの人を知っている。ここに心の不思議で奥深いところがある。「心」とは何だろうか、頭脳でもないことは確かである。心が頭脳を支配することはあっても頭脳が心を支配することは出来ないからだ。

  よく「心」とか「ハート」とかを表現するのに心臓を指し示したり、手を置いたりするが、心臓にあるわけではないだろう。やはり頭脳「に宿る」か「から発しられる」と考えるのが自然であろう。とするとよく言われる「知性」に近い処に存在すると推察すると、この「知性」を豊かに育てることが肝要なのかもしれない。

2008年10月30日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「覚悟する」

  一昔前には、「一歩でも家をでたら百人の敵がいると心得よ」と教えられた。であるから、いつ何時命を落とすことになるかと覚悟をして家を出ることになる。毎日が命がけであった。道で人と擦れ違うにも、片時も注意を怠らず緊張の中で遣り過して、初めてほっと息を吐く。そんな具合だから家族との団欒はたまらなく心休まるひと時であったはずだ。今時の通り魔事件や交通事故を見聞きする時、この緊張感をほんの少しでも持ち合わせていれば防げたかもしれないと思うと残念な気がするし、普段の心構えが如何に大事かと思う。安倍さんや福田さんのような一国の最高指導者にさえ「覚悟」が微塵も感じられないのが、武士の国日本の悲劇であろう。この場合だと道半ばでも命を落とす覚悟がなければならないし、またその覚悟がなければ出て貰いたくない人物である。

  一人行くと心に定めよ」この覚悟さえあれば、恐い物はない。他人(自分以外の人)は決して助けてはくれないものと、最初から当てにしないことである。期待しない生き方を心掛けたいものである。事業を始める人もまた、初にこの事を銘記して覚悟すべきなのです。

2008年09月30日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「恥を知る生き方」

  「武士は食わねど高楊枝」は、決して他人には弱みを見せない心の強さと意地を表している訳だが、弱みを見られる事を「恥」としていたのだ。「恥を掻く位なら死んだほうが増しだ」という一言に支えられた「恥の文化」こそ、誇り高い日本文化の象徴ではなかったのか。

  しかるに、この頃の日本は「恥っかき」や「恥さらし」ばかりが目に付くばかりか、のさばり跋扈するに至っては、もはや「何をか言わんや」である。最近は、生活が上手く行かずにムシャクシャすると、だれかれ構わず人殺しをしたくなる狂人のような若者というか馬鹿者が、毎日のように新聞を賑わせているが、その一人が「親に恥を掻かせたくてやっ た」と言った。 こんな嘆かわしい日本にどうしてなってしまったのか、まず政治家から始まって、一人一人が自らの姿を見詰め直し、恥ずかしくない生き方を探してみる必要があるのではないか。

2008年07月30日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「失われた日本人の心」

  いつの頃からか、どの世代からか、民族の誇りとか同胞意識とか、小さくは家族関係とか友人兄弟関係いう類のものが消えてしまっていた。いや存在はしているのだけれど、内容のない薄っぺらなものに変質してしまったと言うべきか。戦後の極端な偏向教育により、個人の権利尊重が行き過ぎて、履き違えたエゴイズム第一主義が蔓延してしまった。その結果エゴは飽くなき欲望の追求となり、人目も憚らず他人の迷惑をも顧みずこれに没頭していても、周囲は、誰も両親さえも注意どころか一顧だにしない無干渉社会が出来上がってしまった。

  それならそれで人間関係の煩わしさから開放され、自分が求める時だけ入り込めれば都合の良い社会なのかもしれないが、どっこい自分が何も築いて来なかった者には、そんな都合の良い社会なんてあるわけがない。「後の後悔先に立たず」である。確か柳生新陰流の奥義に、「月は映るとも、月を映すとも見えず、猿沢の池」と言うのがあったと記憶しているが、実に味わい深い言葉だ。

2008年06月21日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「亡くなって知る親の恩」

  生きてる時は煩いばかりで、特別有難さを痛感することもなかったが、亡くなって改めてその愛情を身にしみて感じるものである。もっとも、それは、ひたむきな愛を注いでくれた私たちの親のことで、昨今の無責任な親には如何なものか判らないが。

  さて、「健康」とは健全な体の状態を言うのでしょうが、これが又、無くなってみないと有難さを感じないものである。それは恰も水や空気のようなもので、生きていくのには不可欠なものだが、と言っていつも感謝して飲んだり吸ったりしているわけでもない。ところが、ある日ある時突然に「あなたは癌です」と告げられて、ガンと頭を叩かれたおもいをするわけです。そしてすぐ「俺は後どれだけ生きられるのか」と死刑を宣告されたおもいを味わうのだが、そのショックから我に返ると「俺は健康に気を付けていなかったな」としばし反省にさいなまされるが、完全に「あとのまつり」なのだ。健康な体は、健康的生活習慣の中で着々と作られていくものだから、俄かに反省しても、もう「駄目」なんですが、以後反省を実行する事は大切なことで、余生を伸ばす事には有効でしょう


  手術してやっと生き残って退院した帰り途に、鰻やで一杯やって帰り、三日後に快気祝いでドンチャンやって、翌日はお花見で十時間も飲んで来る奴は、もう地獄に落ちるしかないのだ。皆さん、健康にはくれぐれもご注意くださいますように。

2008年05月15日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「非凡なる凡人」

  こうも次々と国家的不祥事が連続し、社会では異常でかつ稚拙でもある犯罪が毎日引きも切らず紙面を賑わし、その上これらが全く解決する見通しさえつかない混沌たる状態の中では、まともに活きて行く事自体が実に驚くべき事ではないのか。

  経済の凋落と共にどこまでも荒んでいく人心を、何とか食い止めることが出来たのは、やはり家族愛であったのだろうが、今やその絆さえバラバラに千切れ飛んでしまっているようである。

  毎日のニュースに驚かされていたのは過去のことで、今や見聞きする事に苦痛さえ覚えるようになると、自分の活力さえ奪われてしまう恐怖を感じるこの頃である。 これでは子供たちに希望を持って生きよとか、大志を抱けなどととても言えない状況のなかで、子供を育てながら、ささやかながら平凡な家庭を維持している貴方と私は、実はすばらしく立派な誇らしい人格者だったのだ。

2008年03月25日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「民主主義社会の実態」

  先月、期待しない生き方をしなければ、この悪弊に毒された社会で生き抜くことが出来ないと言ったが、社会を支配している役人が変わらなければ、弱者ほど無駄な努力を強いられて、ささやかな生き方を求めて苦しまなければならない事には変わりはない。

  この事に怒り、反発をすれば、「一揆」や「革命」にしか救いのなかった時代に逆戻りになるのだが、今の日本人には、そのエネルギーさえ残されてない程堕落した環境の中に生かされて来ていたのだ。

  しかし現代は本当は「民主主義社会」なのだから、このマンモス化した官僚社会を改革するのは、他ならぬ私たち底辺の民衆なのだ。なにしろ大企業優遇社会であることは、厳然たる、隠然たる事実なのだ。マンモス官僚とマンモス企業との共生社会の狭間で、踏み付けされながらも生き永らえて、勝ち抜かねばならないのだから、無気力と悪弊に満ちた社会を後世に先送りしないためには、中小企業と民衆が一つになって、社会改革の意志を表明しなければならない時なのです。

2008年01月30日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ

「期待しない生き方」

  無能で何も出来ないくせに、甘い汁の吸える議員生活だけ満喫してる政治家と、碌な仕事もせずやたらと公金をむさぼり食いつぶし、巨大化してしまった毒蛾官僚との、いつまでも続く掛け合い政治芝居に騙されて、そのうちに良くなるだろうと思うのは大きな間違いです。

  このような日本だから、グローバル化を必死で突き進めている世界の流れから取り残され無視され、このまま急速に没落への道を転がり続けていかねばならないのです。確実に世界は今日本離れから進んで無視し始めていることは明確になってきている。このままでは日本が沈没の憂き目に会うのは確実であり時間の問題ではなかろうか。そしてまた再び零からの再興の時期が来るのだが、この復興の時が日本人の最も幸せな時期かもしれないのだ。しかし今までの自分の人生を反古にしたくなかったら、依頼心をかなぐり捨てて「怒りと闘う心」を呼び覚まさねばならない時ではないのだろうか。

2007年12月24日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ