「結構機能していたか民主主義 」

  不祥事続きの後で、政府与党の参議院選圧勝の後の都知事選ということで、何とも気が晴れない内に選挙が終わってしまった。一向に代わり映えしない候補者達の演説を聞き、映像を見比べて、この大東京の知事がこの程度なのかと失望している間も無くであった。しかし終わった結果を見ると、うーんやはりこの人が一番良かった、この選択以外は考えられなかったと思い、胸を撫で下ろした。大衆民主主義は結構やるじゃないかと安心した。就任演説を聞き、記者会見を堂々と押しまくった様子を見て、あまり気に入らない出しゃばり女ぐらいにしか思っていなかった自分を恥じた。うーむ、只物ではなかったんだと改めて見直してしまった。

  英国のEU離脱決定の国民投票の結果には世界中が大きなショックを受け、同時に起きた国際的な株の暴落はその衝撃の大きさを如実に表していた。がもっと驚いたことには英国民自身がこの結果に大きな衝撃と不安に慄いたことであった。絶対に無いと思って軽い乗りで投票して見た結果に愕然としてしまったのだ。もう一度やり直してくれとの請願が国中で沸き起こったが、キャメロン首相は怒りと共に「このような国の運命を左右する投票は二度としない」と言い辞意を表明した。もともとこんな重大な事柄を大衆に判断させた事自体が自らの誤りであったと認めたからだ。

  いま我が国もまた今後の日本の運命を左右する重大な瀬戸際に来ているのだが、政治家たちは全く危機を感じてなく、他人事のようにただ目前の行事を遂行するといった感じにしか見えない。身を切る行財政改革を全くせずに、この世界一の借金国でいながら、何かと言うと「財政出動」。国民一人一人に赤ん坊も含めて一千万円ちかい借金を背負わしておいて、まだ借金を増やすことしかしない出鱈目安倍自民党を糾弾すべき時なのだが、一向にその気配さえ無い。対する民進党の迫力の無さは何もしない安全第二党に満足している感じだ。あの腑抜け岡田代表を引きずり下ろす人間が出て来て、自民に恐怖を感じさせねばならないのだ。こんな時は国民一人一人が真剣に「怒りの声」を挙げねばならない時なのだ。今回は特に軽く済ましてしまってはならない。

2016年08月02日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ