「オバマとウクライナとTPP」

  世界の最重要人物の一人である「オバマ」が来日した。その一挙一動が世界の動向に影響する人物である。とはいえ最近の米国はかつての強大な力が大分弱まって来て、その影響力も低下してしまってきたことは厳然たる事実である。その事により、冷戦後の世界平和?安定?にも陰りと綻びが生じてき始めた。

  その第一がロシアの台頭であり、中国の傲慢である。とりわけソビエト崩壊にはじまったロシア軽視の屈辱に耐えてきた大国ロシアにとって、石油、天然ガスの高騰により得られた経済力は、プーチン大統領の権力志向にとって、強力な武器と自信となり、失われた栄光の奪還となってしまったのが、クリミア半島に始まったウクライナ問題であろう。

  この問題の解決には欧州アメリカばかりか世界の今後の政治、経済にとって計り知れない影響が出てくるは必定なので、欧米は必死に解決策を探っているが、戦争を避けては決め手が無い。といって戦争に踏み切る決意はどの国にも無い。そこのところをプーチンは見透かしているのだが・・・。このままずるずるとウクライナがロシアの思いのままになってしまうと、さあ大変だ。同様の意図を抱えて虎視眈々と成り行きを見守っている中国、北朝鮮等がいることをわすれてはいけない。無法者の恫喝外交が跋扈し、結局仕舞いには世界大戦への道に突入せざるを得ないのだから。この解決には日本も対岸の火事ではいられまい。

  こんな時にTPPでオバマを悩ませてもいるわけだが、そもそもTPPに参加をするかしないかを決した段階で、メリット、デメリットをひっくるめて参加を決めたのではないのか。都合のいいものだけ取るのはルール違反ではないのか。すべて国内問題ではないのか。アメ車を買わないのは別問題だが、皆がルールを決めたら例外なしで守っていく覚悟と習慣を持たねばなるまい。

2014年04月29日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ