紀元前の歴史家であった「司馬遷」(しばせん)の著書の「史記」にある名言の一つである。人の上に立つものが三代も続けば必ず敗れて滅ぶものだ、という意味であろう。
司馬遷の名言には、「臥薪嘗胆」をはじめとして「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」など、高校の漢文の教科書に必ず載っているほど良く知られたものが多い。正に歴史的真理なのだ。
日本の政治崩壊が世界の十大リスクの五番目に入っているのには、驚くとともに嘆かわしくて思わず絶句してしまった。事ここに至っても暴動はおろか怒りの声さえ起こらないのは、目前のちっぽけな幸せのために飼いならされてしまったのか、魂を抜かれてしまったに違いない。
民主主義の武器は選挙権と被選挙権しかないのだから、これを最大限に活用する手をよくよく考えて実行するしかない。間違っても汚名を垂れ流したり、金に汚い奴や、志の低い者等がどんなに頭を下げて来ても、絶対に投票しないことだ。それは自分の幸せばかりか子供達の将来までも投げ出してしまうほど恐ろしい事なのだから。また立候補をする人は自分の事より公の事を第一に考える志の高い人にお願いしたいものだ。優れた教育者で思想家であり、多数の志士たちに影響を与えた吉田松陰は三十歳で処刑されてしまったが、「私を役して公に殉う者を大人と為す」と教えていた。司馬遷は「家貧しければ良妻を思い、国乱れれば良相を思う」とも述べている。そういえば、小沢先生も鳩山先生もたしか三代目だったと思う。