「感動と絶望と」

  オバマさんという傑出した逸材が大統領に選出された。彼は選挙を勝ち抜きながら、驕りと怠慢、腐敗と退廃、欺瞞と偽りに汚染され希望を失った人々に変化と脱却の勇気を訴えて、絶望の淵を彷徨っていた人々の心に希望と感動を呼び起こした。その感動のうねりが国中はもとより海外からも押し寄せて、首都ワシントンを埋め尽くし共に感動し歓喜し涙した光景は最近のトップニュースであった。

  その光景は世界中を駆け巡り、遍く感動を与え、改めてアメリカという国の素晴らしさと強さを見せ付けてくれた。ひるがえってわが国の現状は目を覆いたくなる程の惨状である、まさに亡国の感以外は何もなく、吐き出したくなるような嫌悪感に襲われるのは、私だけではないはずだが、絶望のるつぼに首まで漬かって、体はおろか心まで滲み込んでしまった国民には、ただ他国の出来事に羨望の眼を向ける事ぐらいしか出来ないのだ。かつて占領軍総司令官マッカーサーが、マドロスパイプをくわえて颯爽とタラップを降り立った時のように。

2009年01月22日 | カテゴリー : 今月の一言 | 投稿者 : ハンドレッドリーダーズ