おもわずそう呟いてしまうような昨今の状態である、いや危機と言うと本来良かったものが悪い状況になったとの解釈になるが、最近の世界中の先進国と言われる民主国家が、全て同じような状況と問題を抱えるに至っては欠陥と言うべきなのかもしれない。もちろんその問題は今までも論議尽くされて、尚解決されずに残っているのだとも言えるが。民主主義自体は、現在考えられる政治体制として理想に近いものであることに疑念はない筈だとすると、やはり運用する人間達によりその理念が崩され曲解され都合良く利用されて来たからだと理解するしかない。つまりは多数が最良の政治家を選ぶ過程が正しく機能していないに他ならない。しかし先般のアメリカ大統領選挙に見られた底辺庶民の改革を望む熱気とパワーは、リンカーンの時代の純粋な民主理念に立ち戻ったかとさえ感じた。やはりアメリカは素晴らしいパワーと可能性を持ち続けていたのだ。今の無気力な日本人にはこの熱気とパワーを見習い、政治を今自分が変えなければこの日本の崩壊を食い止められないのだと、強く強く言い聞かせなければならない時であろう。